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I've in BUDOKAN 2009 〜Departed to the future〜


“I've in BUDOKAN 2009 〜Departed to the future〜”Gene-Pro report

 2009 年 1 月 2 日は穏やかに晴れていた。この日は言わずもがな、『I've in BUDOKAN 2009 〜Departed to the future〜』の開催日である。

 先に行われた報道記者会見の出席者は、当日のゲネプロも見学できる事が出来たため、運営側から指定された時間に集合場所へ。しかし運営側は「準備が遅れているためしばらくお待ちください」とのこと。まあ、トラブルはつきものなので仕方あるまい。そう思いつつ武道館の壁沿いに吹きっ晒しの日陰で待つこと 1 時間。
 「すみません、機材トラブルが発生しているためもう 30 分ほどお待ちください」。うーん、スタッフも大変だろうが、さすがにこれだけの時間を外で並んで待たされることは想定していなかったから厳しかった。結局中に入る事が出来たのは約束の時間から遅れること 2 時間であった。

 さて、ようやくゲネプロ見学開始である。今回のセットは前回の 2005 年に比べシンプルな作りだった。これはブルーマンのパフォーマンス用セットなど、特殊な仕掛があったためにそういう構成になったのかもしれない。スクリーンはステージ中央奥と二階席のステージ側上段に左右 1 台ずつ設置されていた。ステージが見にくい二階席の観客への配慮はよかった。

 ゲネプロといっても演劇の通し稽古とは違い、本番と全く同じ進行をする時間はないため、各歌い手は「登場→一曲目(talk)→中間は省略→ラストの曲→退場」を基本にリハをおこなっていた。ちなみに各曲のリハは TalkJam でもあったように北海道でおこなったようである。
 他にも、せり上がり等の特殊な登場シーンや、鳴り物のタイミングをバンドメンバーがビックリしないように伝えたり、デュエット曲はインカムから聞こえる相手の声のボリューム調整を PA に指示するなど、現場でしかできない点を中心にリハは進行していった。
 また、マーティ・フリードマンはおそらくこの日が初の顔合わせだったようで、KOTOKO そっちのけで PA やバックバンドのギタリストと入念な音あわせをおこなっていたのが印象的だった。

 機材面では、映像カメラはステージに向かってアリーナに正面、左右に各固定が 1 台ずつ、花道前、左右に三脚型ドリー上設置が各 1 台(キャスター付きで自由に移動可能)、ステージ上は客席側キワに設置されたレールに乗ったリモート操作カメラと、上手(かみて)に 1 台ドリータイプで、計 8 台のカメラで撮影していた。

スイッチング用マスターモニターイメージ
 公演中のスクリーンに映されるカメラのスイッチングは、液晶モニタ 1 台の画面を分割してそれぞれのカメラの映像を映し(イメージ図参照。選択中のカメラの画面が赤枠になる)、それからスクリーン用の映像を選んでいくという体制だった。
 スチルカメラは一階席最前列正面に三脚固定の望遠が 1 台、フリーに動くカメラマン 1 名の 2 台体制。バンドメンバー個人に寄った撮影はこの時におこなっていた。

 PA は 32 ch(おそらく)の卓を、ステージに向かって正面と左手側に┏形の配置で計 2 台設置していた。

 そんなこんなでゲネプロ見学は時間をおした分、終わったのは予定開演時刻の 30 分ほど前になっていて、外に出たときは太陽もかなり傾いていた。ゲネプロ見学なんて滅多に体験できないので、貴重な機会を与えてくれたことに感謝したい。

 最後に、入場が遅れた事について。個人サイトの運営者はともかく、マスコミも同待遇だったはずなので、これはさすがに体面的にもまずいだろうと思う。途中、見回りに来た馬場社長が「どうしてこんな(お客様を外で待たせる)事になっているんだ!? 何か出来ることはないのか」とスタッフに指示をし、「こんなところでお待たせして申し訳ないです」と謝罪していた。話は逸れるが馬場社長はリハーサル中も各所を巡回し、各所の進行に気を配っているようで、さすが社長という感じだった。
 このことと 2 時間あまりの遅れから予想すると、機材とは別のトラブルがあったのではないかと思われるが、実際にこれが関係して一般客の入場予定時刻も大幅に遅れてしまったため、今後はこのような事がないよう切にお願いしたい。

2009. 1.10 あいだ 記